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「ねぇ、アンティークオルゴールのコンサート行かない？」

不意に灰音がそんなことを言い出した。

「アンティークオルゴールのコンサート？」

どうやらオルゴールミュゼというところでアンティークオルゴールのコンサートが行われているらしい。
因みにこれは後々、知ったことは現在は閉店しているとのこと。
ただ、僕たちが行った時はまだやっていた。
オルゴールコンサートの会場に入った僕たちはそこにある珍しいオルゴールに釘付けになった。

「デカっ！何、これもオルゴールなのか！」

如月が自分と同じぐらいのサイズの人魚の人形が海を背景にしたガラスケースに入ったのオルゴールを見て目を丸くしている。

「わぁ、このお人形さん可愛い！」

相沢さんは可愛らしい白い衣装に身を包んだ人形を見ている。
それもオルゴールなのだろうが、お人形としても随分可愛らしい。
僕たちは左端の方に固まって座った。