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暗い少女は明るい少女?

第53章 僕の弟

「希一と出掛けようと思うんだ。今週末。それでどこが良いかなって。」

「ふーん。サプライズらしいね。希一くんに聞いて無いところをみると。」

灰音は僕の顔を覗き込んで笑う。

「柊一は昔から弟思いの兄よね。」

「そうか?」

僕は全く逆だと思っていた。
客観的に見ればそうらしい。
多分、僕は無自覚に希一を気に掛けていたらしい。

「ハァ…全く柊一って天然だと思ってたけどマジな天然物なのね。」

「は?」

意味が分からない。
灰音がにっこり笑う。

「自然体ってことよ。」

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