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暗い少女は明るい少女?

第38章 何が正解?

灰音は僕の問いには答えず笑った。
周りから見ればいつもと変わらずに見えただろう。
でも僕から見たら灰音が無理をしているのが分かった。
もう知り合って13年になる。
これだけ長い付き合いだ。
もしそうではなくても僕は気付いたかもしれない。
あんなに髪を切るのを嫌がってた灰音が髪を切ったのだから。

「フーッ」

僕は授業終了後、2号館の談話室へ行った。
ここには来る人が少なく、秘密の話や相談事、一人でゆっくり過ごしたい人なんかが良く利用した。
談話室には誰もいなかった。
僕は窓辺の椅子に腰かけ、外を眺めた。

ガチャ

入り口のドアが開いた。

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