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暗い少女は明るい少女?

第34章 法学部の学生たち

僕は翌日も学校へ来ていた。
昨日、家に帰った後、薬を飲み即行で寝たのが正解だったようだ。
すっかり頭痛は治っていた。
僕は談話室の窓際の椅子に腰かけ推理小説を読んでいた。
最近ハマっているシリーズものだった。

「何読んでるの?」

「相沢さん?」

薄いベージュのトレンチコートを着て、弱弱しい微笑みだった。
いくら鈍感な僕でもギクッとするくらいの怖さがあった。
僕は咄嗟に立ちあがった。
いきなり立ち上がったものだから椅子が大きな音を立て、倒れた。
僕は慌てて椅子を立てると声を潜めて相沢さんに話しかけた。

「何かあったか?」

「え?」

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