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わすれない

第2章 それぞれの傷

ふぅん……。と頷いた圭介はそれから何も言わなかった。


茅瀬さんは明日のことを話して帰っていった。
病室の中は圭介と私の二人きりだった。でも、久しぶりのせいか、何を話していいのかわからずお互い黙ったままだった。



──なにかいわなくちゃ…。


そう思って口を開いたときコンコンと、ドアがノックされた。


「……はい。」



返事をするとドアが開いた。圭介と私は開いた先をみつめる。そこに立っていたのは‥‥





あの男だった……。




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