わすれない
第2章 それぞれの傷
「こんばんわ。先程はどうも、 鈴本圭介さん。」
暗がりの中にいたのは、さっき美咲を怖がらせた男だった。
「ご丁寧にどうも。 色男さん ・・・」
睨むように相手を見上げ挨拶を交わす。男は俺をしらべあげているようだった。
「鈴本さん。まずはお礼申し上げます。楓さん……
彼女を助けていただきありがとうございます。」
丁寧にお礼をいい頭を下げる男に、俺はやたらイラついた。
ーーーなんなんだ、こいつのこのにつかわない低姿勢な態度!
頭をあげた男は、なにも言わない俺をなんとも思わないのか、また喋りだした。
「失礼、私は彼女の婚約者で、嘉山弦(かやまゆずる)と申します。」
暗がりの中にいたのは、さっき美咲を怖がらせた男だった。
「ご丁寧にどうも。 色男さん ・・・」
睨むように相手を見上げ挨拶を交わす。男は俺をしらべあげているようだった。
「鈴本さん。まずはお礼申し上げます。楓さん……
彼女を助けていただきありがとうございます。」
丁寧にお礼をいい頭を下げる男に、俺はやたらイラついた。
ーーーなんなんだ、こいつのこのにつかわない低姿勢な態度!
頭をあげた男は、なにも言わない俺をなんとも思わないのか、また喋りだした。
「失礼、私は彼女の婚約者で、嘉山弦(かやまゆずる)と申します。」
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