身代わりの王妃~おさな妻~続・後宮悲歌【후궁 비가】
第4章 第一話【桜草】 蜜月と裏切り
だが、明姫はまったく別のことを口にした。
「この間、色町を通ったでしょう」
「ん? 色町―」
意外なことを言われ、ユンは完全に拍子抜けの顔である。
「月琴楼とか見世の名前も出ていたけど、ユンはあんなお見世によく行くの?」
「ははーん、さては明姫、妬いてるな」
ユンはひどく嬉しそうだ。あまりに嬉しそうなので、明姫は悔しくなった。
「誰が妬くもんですか! あなたがどこの妓房に行こうが、あなたの勝手でしょ。私は知らないわ」
つんと顎を逸らすと、くくっと噛み殺した笑いが聞こえてくる。
「どこまで可愛くないんだかね」
「この間、色町を通ったでしょう」
「ん? 色町―」
意外なことを言われ、ユンは完全に拍子抜けの顔である。
「月琴楼とか見世の名前も出ていたけど、ユンはあんなお見世によく行くの?」
「ははーん、さては明姫、妬いてるな」
ユンはひどく嬉しそうだ。あまりに嬉しそうなので、明姫は悔しくなった。
「誰が妬くもんですか! あなたがどこの妓房に行こうが、あなたの勝手でしょ。私は知らないわ」
つんと顎を逸らすと、くくっと噛み殺した笑いが聞こえてくる。
「どこまで可愛くないんだかね」
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