エロマッサージ
第3章 第三章
「……んんっ…ふぁ………あっ…高坂さ……ぁん」
意識がはっきりしない。
ぼーっとして、自分が自分じゃないみたい。
だってこんな風に声を出しているのが、私……なんて。
……信じられない。
ちゅっ、と最後に音がして、お互いの唇を糸が繋いだ。
それが少し恥ずかしくて、俯いてしまう。
「……ミカサさま」
俯いた先にある高坂さんのソレに、触れたい。
でも、もう触れれない。そういうタイミングじゃない。
「高坂さん……」
「……ミカサさま」
腕を広げるとそれに応えるように高坂さんが私の体を抱き締める。
このままじゃもう、
(客と店主なんて……無理、でしょう)
好き、なんて気持ちは分からない。
だってもう何年も恋なんてしていない。
だからまだ、遊戯。
「……高坂さん。帰り際、もう一口紅茶頂けないでしょうか……?」
「……ふふっ。気に入っていただけて何よりです。ご馳走致しましょう」
温かい、その温度に身を任せて。
作品トップ
目次
作者トップ
レビューを見る
ファンになる
本棚へ入れる
拍手する
友達に教える