
君のため。
第88章 ~桜の木の下~
夜、川沿いの公園。
ちょうど桜が咲いている。
五部咲きぐらい。綺麗だな。
ベンチで缶チューハイを飲みながら一人彼が来るのを待っている。
人通りが結構ある。
だから私はコソコソと一人お酒を飲んでいる。美味しいな。
来た。
自転車に乗って。
「なにしてんの…」
…美味しい。
缶をかかげ、私は笑顔。
…ここ完璧なんだよ。見て。
私が指差した先は交番。
…ね。完璧でしょう。
何もできないよね。
彼はベンチの横に座る。
お酒を勧めるけど飲まないって。
で、始まる。
やっとやっと種明かし。
「彼女ができて…」
同じ職場に新しく入社してきて、付き合うことになって、両親にも会って、結婚のためにお金を貯めていた中、心の病で彼女さんは入院していて、1ヶ月もう会うことができなくて…。
そしてその間に2回目の離婚が成立して。
…私との別れの日からまだ3ヶ月も経っていない…。
私はこの時どんな表情でこの話を聞いてたんだろう?
そして、なんで、彼女さんの気配の残るあなたの部屋に私は行くことになってしまったんだろう?
ちょうど桜が咲いている。
五部咲きぐらい。綺麗だな。
ベンチで缶チューハイを飲みながら一人彼が来るのを待っている。
人通りが結構ある。
だから私はコソコソと一人お酒を飲んでいる。美味しいな。
来た。
自転車に乗って。
「なにしてんの…」
…美味しい。
缶をかかげ、私は笑顔。
…ここ完璧なんだよ。見て。
私が指差した先は交番。
…ね。完璧でしょう。
何もできないよね。
彼はベンチの横に座る。
お酒を勧めるけど飲まないって。
で、始まる。
やっとやっと種明かし。
「彼女ができて…」
同じ職場に新しく入社してきて、付き合うことになって、両親にも会って、結婚のためにお金を貯めていた中、心の病で彼女さんは入院していて、1ヶ月もう会うことができなくて…。
そしてその間に2回目の離婚が成立して。
…私との別れの日からまだ3ヶ月も経っていない…。
私はこの時どんな表情でこの話を聞いてたんだろう?
そして、なんで、彼女さんの気配の残るあなたの部屋に私は行くことになってしまったんだろう?
