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君のため。

第64章 別れの日の後。

別れの日の翌日とその翌日、私からの一方的な長い長いLINEと長い長いメールをして、
なんとか終息を迎える。

私の中では何かやりきれない、消化しきれない思いは残っていたのだけれど、
これ以上続けた所でどうしようもないと、彼の反応から読み取る。

もう、去年までの私を愛してくれていた彼はいない。

ちゃんとそれを理解しなければいけなかった。

ただそんなに簡単には吹っ切れない。


彼は年末に沢山泣いて吹っ切ったと言っていた。
私は沢山泣いてもなかなか吹っ切れない。


別れがあまりにも唐突すぎて。
そしてあまりにも彼との思い出が衝撃的すぎて。


平気な時もある。
これで良かったと心底思う時もある。
でも自分の中の波によって
彼をとても欲する時があった。
会いたい。
キスしたい。
抱いて欲しい。

そんな台風のようなとめどない感情をやり過ごしていく日々。


そして別れの日からまもなく2ヶ月。

そういえばそろそろ彼の誕生日だ。

…私は彼の誕生日を忘れてはいなかった。
忘れようがない。

その誕生日は私の大好きな曲のタイトルと偶然にも同じだったから。

レミオロメン『3月9日』

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