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君のため。

第60章 駅。別れ。詳細。

後から考えると。


…ホテル行きたい

「今日は最初からそのつもりなかったし。そんなお金もないし」

…無言。

お金…?お金はあった。
実は彼から今までもらっていた交通費などを使うのは悪いと思って、少しずつ貯めていた。
でも言えなかった。
どうしてだろう?
多分お金もないし、と言われたことに引っかかったんだ。
こんな時に、こんな最後にお金?


「これからも、って。カナの家にはあげてくれないでしょ」

…無言。

なんの話?と思ったけど、セフレとしての話のようで。
我にかえった彼はもうホテル代がもったいないのだ。
お金を使ってまで私を抱きたくないってことで。そっか。


「彼女できたらちゃんとメールするから」

ちゃんとメールしてくれなかった。
だから後々ややこしいことになるんじゃない。

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