テキストサイズ

君のため。

第27章 カラオケ。

ホテルの後、カラオケに行く。
早速、彼は歌う。

コブクロ「ココロの羽」

ちょっと私はびっくりしながらも、伝わる。愛が。

そして色んな歌から愛をもらう。

「歌ってほしい歌があったら言ってね。練習するから」

…あんまり音楽知らないから教えてね。

一息ついた彼は私にキス…だけじゃなくって、何をするの?

また指で掻き回される。

…ダメ。

そして彼の上に座らされて、
挿れられて、

「動いて」

何も予約されていないカラオケが気になって、私が適当に入力した歌はなぜか

福山雅治「桜坂」

歌のない音楽だけが鳴り響く中、

私は彼の上で、腰を浮かせたり沈めたりして感触を味わう。

もう少し、ってあなたは言ってたけど、私は先にイってしまった。

…また普通じゃない場所で。
どうして?

「サナの初めての思い出を一杯作りたいから」

結局この日私は1曲も歌えていない。
結局彼の前で歌うのは3ヶ月後の別れの日。


今でも私は「桜坂」を聞くとなんとも言えない気持ちになる。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ