テキストサイズ

君のため。

第185章 ANNIVERSARY~話す~

ベッドでいっぱい話を聞く。

ドラマの内容、会社のこと、
両親のこと、ゲームのこと、
あと予想以上に無茶苦茶だった
彼の今までの人生の話。
そしてもちろん彼女さんの話も。

あー。すごくおしゃべりな人なんだ。
それでなんか子どもみたいだ。
私よりだいぶ年上なんだけど。
でも全然受け入れるけど。



私とのやりとり。
心地良い軽口の叩き合い。

「ほんまは一緒になりたいと思ってるくせにー」

…何その根拠のない自信?ムカつくー(>_<)

「なんでいつもそんなにグチョグチョなってるん?」

…体質や!ムカつくー(>_<)



恋人同士の時は過剰になりすぎて、もうあなたはあなたでなくなっていて。
本当のあなたに私は触れることができなかった。
だからこうして長い時間
まともに彼と話すのは実は初めてで。


でも知ってたよ。
あなたがそんな人だってこと。


…恋人同士の時はあんまり話せなかったけど、
本当はこんな風に絶対に楽しいってわかってたよ。
それってすごくない?


嬉しそうに私はそう言う。


楽しいね。楽しかったね。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ