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君のため。

第161章 虚しい関係。

ちゃんと最後を覚悟する。


あと1度、
本当に彼に抱かれる日が来るなら
それはもう、
1度では済まないだろうという確信が脳裏を掠める。

「身体の関係だけダラダラ続けても、
虚しいやろ?」

1月の別れ際、
彼が言っていた虚しい関係が
続いてしまうかもしれない。
このまま受け入れていいの?

こんな関係が積み重なった所で、
きっと何も生まれない。

だから最後に。


冷めた目で見つめる。
今のうちに。

彼を前にして冷静に物事なんか
考えられないのはわかっている。
だから今の内にあらゆる状況を考え、備える。
たとえ、あがいているだけだとしても。

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