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君のため。

第156章 メールしない。

本当はメールしたい。


「ちゃんとご飯食べてる?

仕事に集中できてる?

ちゃんと生きてる?」


以前、彼女さんに見放されたらもう僕は命を終える、なんて言ってたから。


でも、メールしないよ。


私の時も命を終えるとか言ってて結局生きてたし。
いたって本人はその時の発言は真剣で
本当に死ぬつもりなのは知ってるんだけど、結局できないんだ。
なんだかんだいってあなたはしぶとい。弱くない。
強くさえある。


来週の私との約束もあるし
大丈夫だよね。
必死に生きてるよね。


心配だけどメールしない。


距離感を保っておかないと、
優しくしすぎると、
かえって私が危ない。
のまれてしまう。
何か取り返しのつかないものに。


だから私はあえてメールをしない。

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