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君のため。

第127章 綺麗に別れ損なったあの日。

退院した彼女さんと久々に会ってどうなったかの話を。
さすがにこの話を聞いたら私も覚悟を決めないと。
だから最後くらい電話でって。


彼の仕事前に電話をかける。
話しだす彼。
内容はあまり覚えてない。
やっぱり彼女さんの話を聞くのは辛い。
ただ家族を交えてのバーベキューは上手くいったようだった。

話の途中で、

「ちょっとゴメン」

「今お店慌ただしくなって、
それどころじゃないから」






…それどころ?

…私とあなたの最後の電話が、
それどころ…じゃない?

…正直者かー!
悪気が全くないのが本当にムカつく。


人として大丈夫なんだろうか?
この人は心の弱い彼女さんを
本当に守ることが出来るんだろうか?
なんとかしないと。犠牲者は増えるばかり…。


で、現在に至る。

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