
夜会で踊りましょ!!
第1章 橘様の浴衣
今から、数十分前==
「あー今日は口うるさいのがいないから、漫画読んでも怒られない」
ご機嫌の柾季は、ベッドの上に漫画をたくさん広げて読んでいる。
『口うるさいの』とは母の事。母は有名な華道家をしていて、今日は明日の展覧会の準備でいない。
パッパラー、パパパァラー
漫画の中で、携帯が鳴っている。
「誰だよ…いいトコなのに……はい!」
誰からの着信かを確認しないで携帯に出る。
「…あ。もしもし。柾季!」
甲高い声の女の子の声が携帯から聞える。
「は!遥香?」
携帯から聞えてきたのは、従姉弟の遥香。
「今日、暇?」
「なんだよ、いつも暇人みたいな扱いするなよ」
携帯を肩と耳に挟むと、ベッドに再び転がる。
「あのね、今ぁ買い物に来てるんだけど」
「あー…」
漫画のページを開きながら、生返事をする。
「…ちゃんがね、柾季の浴衣姿見たいって言ってるの。これない?」
「そうなの…ふぅー…ん!今誰が、誰のを見たいって言った?」
ガバッと起き上がって携帯をちゃんと持ち直して聞きなおす柾季。
「だから、愛しの翼女ちゃんよ!」
携帯の向こう側の遥香の声に含みがある。
「翼女ちゃんが俺を見たい?!」
半信半疑の柾季。
「うん。見たいって!」
「行く!今すぐいく!」
パアァッと笑顔になる柾季。
「じゃ、狐塚の駅まで来たら電話して!」
「狐塚だな!ちょっと時間くれ!」
「じゃ、二時には来れる?」
「も、もちろん!いくよ!」
「うん、まってる。よろしく!」
携帯から聞える遥香の声が一方的に切れた。
「……!!どうしよう!!!」
思い出しただけで、さっきと同じ用に叫んでしまう。
「あー今日は口うるさいのがいないから、漫画読んでも怒られない」
ご機嫌の柾季は、ベッドの上に漫画をたくさん広げて読んでいる。
『口うるさいの』とは母の事。母は有名な華道家をしていて、今日は明日の展覧会の準備でいない。
パッパラー、パパパァラー
漫画の中で、携帯が鳴っている。
「誰だよ…いいトコなのに……はい!」
誰からの着信かを確認しないで携帯に出る。
「…あ。もしもし。柾季!」
甲高い声の女の子の声が携帯から聞える。
「は!遥香?」
携帯から聞えてきたのは、従姉弟の遥香。
「今日、暇?」
「なんだよ、いつも暇人みたいな扱いするなよ」
携帯を肩と耳に挟むと、ベッドに再び転がる。
「あのね、今ぁ買い物に来てるんだけど」
「あー…」
漫画のページを開きながら、生返事をする。
「…ちゃんがね、柾季の浴衣姿見たいって言ってるの。これない?」
「そうなの…ふぅー…ん!今誰が、誰のを見たいって言った?」
ガバッと起き上がって携帯をちゃんと持ち直して聞きなおす柾季。
「だから、愛しの翼女ちゃんよ!」
携帯の向こう側の遥香の声に含みがある。
「翼女ちゃんが俺を見たい?!」
半信半疑の柾季。
「うん。見たいって!」
「行く!今すぐいく!」
パアァッと笑顔になる柾季。
「じゃ、狐塚の駅まで来たら電話して!」
「狐塚だな!ちょっと時間くれ!」
「じゃ、二時には来れる?」
「も、もちろん!いくよ!」
「うん、まってる。よろしく!」
携帯から聞える遥香の声が一方的に切れた。
「……!!どうしよう!!!」
思い出しただけで、さっきと同じ用に叫んでしまう。
