
無防備に恋をした僕ら
第1章 僕はひどく欲張りで
また、味わったことのない感覚に襲われた。
逸留が、俺のを舐めている。
「逸留っ…そこ、汚い、っ」
俺がそう言っても、逸留は無視して続ける。
「んん…っあ、逸留…っんとに、汚い、から…っ」
俺がこのまま出してしまったら、逸留の、くちに…っ、
容赦無く続く行為に、俺は限界だった。
身体が、がくがくっと震えた。
「はあっ…は…っいち、る…ごめん、俺っ…」
逸留は、くちの端から零れた液もろとも、飲んだ。
顎から下に伝っていく液を手の甲で拭いとる姿が、色っぽいなんて、思ってしまった。
「何見とれてんの」
「!…見とれて、ない」
「ふふ、素直じゃないなぁ」
逸留って、こんなに意地悪だったっけ…?
