『先生が教えて。』第32章「真実を知る時」　294ページ

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先生が教えて。

第32章真実を知る時

私は何て事をしてしまったんだろう。

総司の気持ちも知らず、自分勝手で、目先の幸せに囚われて。

総司を信じる事が出来なくて。

「ご…、めんなさ…
そ、うし…、ごめんなさい…っ…」

私の頬に、悔し涙だろうか。
後悔の涙だろうか。

総司への愛だろうか。

ただ、ただ、総司は私を想ってくれていたんだ。

「ぅ…っ…くっ…」

そして総司は、力強く私を抱きしめた。

「ずっとこうしたかった…！
愛梨っ…」

総司の力強い鼓動が、伝わってくる。

私はこの時、この上ない幸せを感じていた。

そして、総司の愛を、力強く受け止めた。

今度は、絶対に間違えない。

信じるよ、総司を。

空いた隙間を、私の総司への愛で埋め尽くしたい。

私達の離れていた間の時間には、
深い傷があった。

でも、確かに今それは

塞がって行く。

二人の愛で。