先生が教えて。
第13章 合コン
「あの、本当にありがとう。
助かった」
「あっそ」
素っ気ない態度。
でも何故か一緒にいて居心地が悪くなかった。何でだろう?
誰かに、雰囲気が似てる気がする。
チン
エレベーターが着いた。
「お前、家どこ?」
「えっ?」
嘘…。まさか送って行くつもり?
初対面なのに?
なんか気が引ける…。
「あ、あのさ。
送ってくれるつもり?」
「は?普通はそういうもんじゃねえの?
第一、こんな暗いのに女一人で帰すとか後味悪りぃよ」
「あ、うん。
ありがと…」
そうして私達は歩き始めた。
何も話さず、無言で。
しかし、まだ会って間も無いのに、何故か雰囲気だけは柔らかかった。
こういう雰囲気は嫌いじゃない。
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