僕の初恋
第3章 2013年 足りない時間
「あの…さ。…優介くん、好きな子いるんでしょ?」
「…」
「あっ、その顔は図星?」
「…そうだけど。で?」
「…だから、振ったんだよね?」
「ああ。そうだ」
「…そっか。」
そして女は
俺の方に近付き、
ちゅっ…
何かがあたった。俺の口に。
……見たくなかった。
「優介くん…これが、私の気持ち…」
「っ…!」
そう言い、女は教室を出た。
…ふざけるな。
…ああ、もう嫌だ。
…妹以外の口が、触れるのが嫌だったのに…。
…無かった事にしよう。
俺は口が変になるほど、ゴシゴシと拭いていた。
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