彼・彼女の言い分
第6章 キスの理由
ゾクゾク!!!
「水上…?」
俺は水上に背を向けたまま…本棚を見つめる…
『まだ…無理?』
「ちゃんとした…男としろよ・・・カテ教のあいつみたいな・・・・・」
なんで…あいつが出てくるんだ?
ちょっと…突っ掛かった…
『私は…
ズーッと…春が…好きだよ…』
カタン、カタン…
ん?水上の声が…上から聞こえる?
そ〜っと後ろを振り向くと…
水上は上の本を取る用の踏み台を使い
俺を見下ろす形になっていた…
俺は…水上を少し見上げ…
覆いかぶさる形になった水上に…ドキドキした…
女子…なのに…
女…なのに…
カッコイイ…
ゴクン…あ…唾…飲んじゃった…
ゆっくり…顎を軽く支え…上に向けられる…
水上が…近づいてくる…
チュッ……
あ……キス…して…る
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