
側にいられるだけで④【牡丹の花の咲く頃には】
第12章 第二話 【はまなすの咲く町から】 心のありか
だが、元々、剣術においてはトスとチョンスでは腕に違いがありすぎた。ましてや、チョンスは泥酔して正気を失っている。トスは何とかして思いとどまらせようとチョンスの攻撃を交わしながら説得を試みたが、チョンスはますます激高して斬りかかってくる。
幾ら剣技に違いがあろうと、死ぬ気でかかってこられては、トスも本気で闘わざるを得ない。
―こいつめ。
憎々しげに言いチョンスがふりかざした一撃を交わした直後、再び降ってきた刃に愕いたトスは咄嗟に本気を出してしまった。その本気の一閃が幼なじみの生命を奪うことになったのだ。
幾ら剣技に違いがあろうと、死ぬ気でかかってこられては、トスも本気で闘わざるを得ない。
―こいつめ。
憎々しげに言いチョンスがふりかざした一撃を交わした直後、再び降ってきた刃に愕いたトスは咄嗟に本気を出してしまった。その本気の一閃が幼なじみの生命を奪うことになったのだ。
