
紅桜学園イケメン部!
第29章 前代未聞の結果
…終わった。
今自分の中で色々終わった気がした。観客達の沈黙が辛い。
…どうしよう、このまま何もなかったように平然と立つか。それともダッシュで逃げるか。
それとも…謝るか?
頭が今パニック状態だ。
どうしよう・・・
「お姫様?私にお手を
お貸しください」
あたしに手を差し出す拓己が
まるで本当の王子様に見えた。
「きゃああああ!」
ファン達の声が響き、さっきの空気に戻った気がした。
「ほら、行きましょう?」
まるで王子様だ。振る舞いも口調も、王子様そのものだ。
顔だけじゃなくて言葉も、表情さえも全てが輝いている。
