紅桜学園イケメン部!
第23章 予感は的中する
「あ、ここですよ」
男の人は、
まじまじとこっちを見ている。
…その目付き、
気持ち悪いんですけど。
嫌な顔も出来ずに、あたしは頭を下げて女子トイレに入った。
きっと女子トイレに入っちゃえばもう安心だと思ってたんだろう。男子は女子トイレに入れないから…って。
バンッ!
後ろから強い衝撃が走り、あたしの体は壁に押さえつけられる。
「な、何するんですか」
女子トイレに鍵がある訳じゃないから、入る事は容易いのだ。
荒い鼻息であたしの顔を見つめる。
――――気持ち悪い…離してよ。
「良いよ、安心して?
俺が気持ち良くしてあげる」
気持ち悪い笑みを浮かべて、
男は、そういった。
「やっ、止めて!」
怖くて体が動かない。
いつものあたしなら、
こんなの余裕で殴れるのに。
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