
とってもエロい話
第8章 212230
「鍵売りの時の……」
「そうそう。よく覚えてるじゃないか。とぼけたら殺す所だったさ。セバスチャン、写真を」
セバスチャンと呼ばれた執事らしき男は、一枚の写真を突き出す
「坊っちゃん、このコは知ってるよね」
写真に写っているのは、横田真菜だった
全身を拘束され、くちは古典的にガムテープで塞いでいる
暗い部屋に招待された、中学生の少女
「その顔は知っているようだね。良かった、間違ってたらどうしようかと思ってたさ」
全く感情のこもらない顔で、ただ首を上下に動かす津田さん
狙っていた獲物が、目の前で横取りされる屈辱
それを顔に表さないことに必死だった
「その女が欲しいならあげるよ。津田さん。結構高値で売れるんじゃないかな」
笑いながら首を振る津田さん
タバコの香りが鼻に突き刺さる
メダルの音が頭に鳴り響く
音ゲーのランキングが視界を横切る
店員がそっと灰皿を入れ替える
そして、津田さんの短い脅迫は終わった
