
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第34章 真実
「思いだしたんだ、全部」
「え?」
あたしはてっきり『別れてください』とでも言われると思っていたので、優の言葉に思わず目を見開いた。
「思いだしたって・・・記憶?」
「ああ」
確かに、さっきから『梓』と呼んでくれるけど…。
「遅くなってごめん。俺はずっと思いだそうと思って調べたんだ。
自分はちゃんとキミが好きなのに、なんで自分は思い出せないんだ・・・ってね。
もどかしくて胸の辺りがずっとムカムカしてた。
だから思い出すまで絶対に会わないって決めて、死ぬ気で手がかりを探したんだ」
「な、なんで思いだしたの?」
震える声で聞いた。
人って嬉しすぎると、多分何も考えられなくなるんだと思う。
きっと興奮状態で
おかしいんだと思う。
涙が出てくるんだ。
