
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第27章 記憶の欠片
「ねぇ・・・起きて?」
あたしは重たい瞼をゆっくりと上げる。白い壁に白いベット。
ここは・・・―――?
「おはよ?」
超至近距離にある優の顔に、思わず心臓が高鳴る。そんなに綺麗な顔で見つめられると、どんなに見慣れている顔でも思わずドキドキしてしまう。
ああ、昨日の出来事は全部夢じゃなかったんだ。あたしは少し安堵する。
前の優なら、こんな時意地悪そうな顔であたしを弄ってきた。だけど今の優はそんな事はしない。
ああ、やっぱり今の優は〝前の優〟ではないんだ。あたしの胸が締め付けられるように痛い。
…優がいてくれるだけで良いとか言ったくせに、今の自分は矛盾してる。
