
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第23章 心に嘘をついて
「なんでなん?
俺は、ずっとずっと
梓を思ってきた。
今やってそうやねん。
ずっとお前だけが好きやった。
…今お前はボロボロやんか。
愛しい人がそんな姿でいたら、それを救いたいと思うのは当然やん…。
俺やったら、泣かせへん。
あいつより絶対、
幸せにすんねんで。
…やから、俺にしろよ…」
苦しそうにいう仁を見て
涙が出てきた。
あたしと同じくらい、
きっと仁は辛いんだ。
あたしの心には
優しかいない。
だけど仁の優しさが
痛いほど、伝わってくる。
