
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第18章 崩れる音
「おはよー」
家の中で一人、挨拶をするあたし。
仁が居なくなったのが急過ぎて、多分まだ居る感覚なんだと思う。
携帯から、あたしのお気に入りの曲が流れる。
お気に入りの曲に設定してるのは、優からのメールだ。
『今日空いてる?
気が早いけど、
ドレスの試着に行かない?』
あたしは小躍りしそうなのを必死に押さえる。
ド、ドレス!
ウエディングドレス!!
幸せ過ぎて泣きそうだ。
…確かに、まだ式も気が早すぎるよ。だけど嬉しすぎる。
あたし、優と結婚するんだよね。
そう思うと涙が溢れ出そうだ。
『行きたい!何時頃?』
優はもう、お父さんから社長の席を譲り受けて、今は教えて貰いながら指揮をとっているらしい。
だから忙しいのに…。
凄く申し訳ない。
