
喘ぎ声レッスン*SS追加中*
第12章 赤い跡
「知っています、でも・・・!」
「お前のお見合いは決定事項なんだよ。じゃないと会社は…っ」
〝潰れる〟
言わないけど、沈黙がそれを物語っている。
よく言うよね。どれだけ大きい会社でも、潰れる可能性はあるって。
この会社は、そうなのかもしれない。
「それに、………今あんまり上手くいってないでしょ?」
見抜かれたように、
お父さんはニヤリと笑った。
「そんな事っ…」
「あるよ。俺を騙すのは100年はやい」
あたし達の中に今日変な空気は漂っている。
だけど、これって上手くいってない証拠なの?
優はあたしに怒っているみたいだったし…。
頭の中で色んな感情が回り出す。
