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陸奥は自分の身体に異変が起こっていることに気づいた。

ムカムカと吐き気がし、何度も吐いた。


まさか、と陸奥は青ざめる。

そして産婦人科に行き、検査を行った。


「陸奥さん、あなたは妊娠しています」

医師は表情を崩さず、その事実だけを告げた。

「そんなっ……」

サーっと血の気が引いていくのを感じた。

「妊娠一ヶ月目です。どうされますか？　産みますか、それとも？」

相手の年齢を考えて医師はそう促す。

医師が見せた写真には人間の赤ちゃんとは思えない小さな点しか写っていない。

どうみても人には見えないその写真を見て、陸奥の中には言い知れない気持ちが湧き上がった。