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「いえ、あの、結構です。一人で帰れますから」

恥ずかしさやら寂しさやらでごちゃごちゃになった優花は辞退する。

それにそもそも陸奥の差し金の人間が完全に信用ある人間とは限らない。

考えたくはないが前の副島の襲撃も陸奥が裏で手を回していた可能性だってあると優花は考えていた。

それに優花はとにかく一人になりたかった。

「いえ。そうはいきません。お送りしなければ主に叱られます。申し訳ございませんがお送りさせて下さい」

当然茅野も簡単には引き下がらない。

「本当に……本当に結構ですから」

優花は頑なに断り、歩き出す。

「困りましたね」

茅野はそう言って歩き出した優花の後を追う。

着いてこられようが無視して優花は歩くのをやめない。