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……どうしてこうなった?

第33章 動く歯車

誰かに頼っては駄目だ。
自分の問題は自分で解決しないと。

心の緩みを引き締めて優花はそう誓った。

駿二は怪我の状態もよくなり始めていて軽い筋トレから練習を再開していた。

夏の大会は間に合わないが駿二は慌てることなく、今出来ることから始めていた。

そんな強い駿二に優花は勇気を貰う。


昨日は休んでいた橘彰人も今日は練習をしている。

レギュラーはまだ遠くとも必死になってボールを追って駆け回っていた。

その姿には以前にも増して強い意思を感じる。

橘も駿二も今の状態を嘆かず、出来ることから頑張っている。

私も逃げないで頑張らないといけないんだ。

成長していく仲間たちを微笑ましく思いながら、どこか焦りも優花は感じていた。

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