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周りに立っている女生徒はきゃあきゃあと声を上げて少し遠巻きにその先輩を見つめていた。

「ん？　なんだろうね、あの人？」

「あ、あの人ってもしかして……」

ぽかんとしている優花に友美が話しかけようとした瞬間、その上級生は優花を見つけ、素早く近づいてきた。

いきなり見上げるような大きな先輩が目の前に立ち、優花は唖然とした顔で見上げる。


「お前、葉月優花だろ？」


「は……はい……」


呼ばれた優花は反射的に立ち上がる。


「お前今日から俺の彼女な？」


「はい？」


何を言っているのかさっぱり理解出来なかった優花はそう聞き返した。