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「なんか理由があるんじゃない、きっと……」

「だからあるわよ、理由なら。逆玉なんだって。ばっかじゃない？」

怒り心頭の優花には何を言ってもダメだと判断した友美は黙ってお弁当を食べる。

「だったらはじめから偽装彼女とかすんなって話じゃない？　こっちはいい迷惑よ」

優花は卵焼きを口に放り込んでお茶を飲む。

「今に思うとあれも芹沢の作戦の一つだったんじゃない？　わざと焦らして、焦らして、陸奥の気を引こうっていう。そうに違いないよ。
あんなチンピラみたいな奴、普通に付き合ったらすぐに陸奥お嬢様に捨てられちゃうからさ。
ちょっとでも気を惹かせようっていう作戦。本ッ当に最低なんだから」

相槌しか打たない友美を相手に延々と優花の恨み節は続いていた。