ホストクラブの罠(不良総受け)
第7章 たった一言
あの日から一ヶ月が過ぎていた。
大和は相変わらず店に来ていない。
電話も繋がらないし、メールの返信もない。
俺はというと、接客にもかなり慣れてきて、数人ではあるが指名してくれる客も増えた。
透吾からの『教育』という名の『いじめ』は時折あるものの、なんとかうまくかわしてやってるし。
他のホストとも仲良くやっている。
俺さ・・・
あの時の事もう一度よく思い出してみたんだ。
俺は全部大和のせいにしてるけど、自分にも少なからず責任はあったんだ。
「もっと」
とキスをせがんだ。
熱くなった身体を沈めたくて、
一度は大和を求めていたんだ。
だから・・・
今なら許せそうな気がする。
大和のこと。
俺を裏切ったこと。
そう思えてきたんだ。
大和・・・・
電話でろよ。
話しなきゃ、俺なんもわかんねぇよ?
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